「勤務設定」と「勤務区分」の違いとは?レコルの設定で迷わないための使い分けガイド

レコルの初期設定を進める中で、「勤務設定」と「勤務区分」の違いについてよくご質問をいただきます。
どちらも勤務表に関わる重要な機能であり、勤務集計にも影響するため、
名称が類似していることから混同されるケースや、誤った設定をされているケースも見受けられます。
この記事では、お客様から寄せられる疑問をもとに、勤務設定と勤務区分の違いを整理し、正しい使い分けのポイントをご紹介します。
これからレコルを導入される方や、設定を見直したい方の参考になれば幸いです。
目次
レコルにおける「勤務設定」とは
勤務設定は、簡単に言うと、“どのような労働条件だったか”を定義するルールセットです。
「従業員の出退勤打刻から労働時間をどのように計算するか(勤務時間/休憩時間/時間外)」を定義します。時間外の管理単位(日、週、月など)で作成し、人ごとに割り当てます。
日ごとに違う勤務ルールを適用したい場合は、その日だけ別の勤務設定を割り当てることも可能です(シフト制や特定の日だけ異なるなど)。
勤務設定で定義できる主な項目
- 基本時間の枠組み
- 始業時刻・終業時刻を設定(設定なしも可)し、打刻に基づいて労働時間や遅刻・早退を判定します。
- 夜勤などに対応するために「日付変更時刻」を標準の0:00以外に変更することも可能です。
- 打刻の丸め設定
- 始業・終業打刻を分単位で切り上げ/切り捨て
- 労働時間を5分単位や15分単位などで丸めて計算
→ 打刻誤差や数分の違いを吸収し、統一的な集計が可能になります。
- 休憩時間の設定
- 固定休憩(例:12:00〜13:00)
- 自動休憩(一定時間を超えた労働で自動的に差し引き)
- 打刻による休憩登録
- 複数休憩の設定(最大10件まで)
→さらに休憩時間に対しても丸め設定が可能です。
- 時間外(残業)の判定ルール
- 日/週/月単位での時間外管理
- 所定労働時間を超えた分を自動で残業集計
- 所定休日・法定休日労働の扱いを指定
- 休暇を時間外に含めて計算する/しないの選択
- みなし残業(閾値)の設定も可能
勤務設定の役割まとめ
勤務設定は「時間の基盤ルール」を定義する機能です。
労働時間・残業時間・休憩時間といった集計の柱を作る場所であり、従業員や部署ごとに異なる勤務形態(シフト制/フレックス/夜勤など)がある場合は、それぞれに対応した勤務設定を作成して割り当てることで対応が可能です。
レコルにおける「勤務区分」とは
勤務区分は、簡単に言うと、“何の日だったか”を示すラベル情報です。
「出勤」「欠勤」「有給休暇」「午前休」「午後休」など、勤務状況をラベル付けすることで、日数や回数の集計ができるほか、勤務集計に影響する設定を追加することもできます。
1勤務につき最大3つまで割り当てることが可能です。
勤務区分でできること
- 勤務状況の可視化
- 勤務表やダッシュボードで、その日の勤務状態(出勤・欠勤・休暇など)を一目で確認できます。
- 勤務区分自体のカウント
- 遅刻や早退の発生回数をカウントし、給与計算の控除に反映
- 「出張」や「弁当」などの勤務区分が割り当てられた回数を集計し、手当や控除計算などに利用
→打刻ボタンを押すことで自動的に勤務区分を割り当て、回数を集計するといった活用方法もございます
- 勤務集計オプションの追加
勤務区分を割り当てることで、勤務の集計に影響する設定を追加することも可能です。
詳細は「勤務区分とオプション設定について」をご確認ください。例えば以下のようなオプション設定ができます。
- 出勤日数や休暇日数の集計対象とするかを指定
- 労働時間として扱う時間を設定(例:午後休は4時間分労働したこととみなす)
- カレンダー上の「出勤日」「所定休日」「法定休日」の上書き指定(例:振替出勤は出勤日、振替休日は法定休日)
- 遅刻・早退の集計を無効とするか
勤務区分の役割まとめ
勤務区分は「勤務日のラベル」としての役割に加え、
日数や回数のカウント/例外的な集計方法の追加などを行う機能です。
勤務設定と組み合わせることで柔軟な勤怠管理が実現します。
混同しやすいポイントと正しい使い分け
勤務設定と勤務区分は、どちらも勤務表に影響を与えるため、混同されやすいですが、本質的な役割が異なります。
項目 | 勤務設定 | 勤務区分 |
---|---|---|
主な目的 | 勤務時間(開始/終了時刻ベース)の集計ルール | 勤務内容の分類・勤務日数や回数の集計 |
影響範囲 | 労働時間、残業時間、休憩時間など | 日数(有給休暇、出勤日数)、回数(遅刻回数など)や、特定条件での労働時間設定など一部集計補正 |
例 | 9:00-18:00勤務/フレックス制勤務など | 出勤/有給休暇/出張/遅刻など |
勤務表で割り当てられたその日の「勤務設定」をもとに、開始/終了時刻ベースで勤務集計が行われますが、勤務区分によっても勤務集計に影響を及ぼす事ができます。
例)有給休暇取得時など、出勤/退勤打刻をしなくても労働時間として集計できる設定をする
また勤務設定は出勤/退勤に基づいた「時間」の集計がメインなのに対し、勤務区分は「日数/回数」の集計を行うこともできます。カスタム項目などの特別な集計設定をせずとも回数の集計ができるので、この勤務集計にかかわることもある点も混同を招きやすいポイントです。
例)
有給休暇取得時は残日数の管理を行うため、取得日数を計算できる勤務区分を設定する
遅刻時間は勤務設定基準で集計されているが、遅刻回数は集計されていないので回数をカウントするために勤務区分を設定する
※遅刻の勤務区分は初期値でご用意しておりますので設定や修正が不要のケースがほとんどです。
「勤務設定」=出勤/退勤に基づく勤務時間の集計ルールを決める
「勤務区分」=勤務状況を表す + 集計を調整する + 日数/回数に紐づく集計を行う
レコルの設定を進めよう
「勤務設定」と「勤務区分」は混同しやすいですが、両方を適切に設計することで、正確かつ柔軟な勤怠管理が実現できます。
設定の見直しやご相談がある場合は、ぜひ無料お試し登録後、レコルのメールサポートまでお問い合わせください。
ご希望の管理方法、集計方法をお聞かせいただければ、実際の運用に即したサポートをご提供いたします。
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