タイムカードによる工場の勤怠管理をわずか1か月でオンライン化。業務時間を可視化し、月60時間超の残業が発生しない仕組みを実現。
有限会社 米菓工房 和様
導入前勤怠管理の現状と課題
勤務体系の特徴
菓子製造業で従業員は59名ほど。製造・包装・業務という3部門の従業員が異なる時間帯で勤務する体制。
基本的な勤務時間は8時~17時。しかし、製造部門だけは朝5時スタートの人がいたり、9時スタートの人がいたりとシフトによって勤務時間が変則的。また、繁忙期には土曜出勤など営業カレンダーの変更も生じる。
課題1.実際の勤務とシステムの乖離
既存のシステムは8時~17時の定時を基準に自動計算されるため、8時より早い時間に来ると早出、17時以降は残業と一律でカウントされてしまうという問題が生じていた。たとえば、朝6時出勤ー15時退勤というシフトの場合、実際には正常な8時間勤務なのに、システム上は朝に2時間分の時間外勤務と早退1という記録になるため現実との乖離が生じていた。
課題2.締め日後の対応
実際の勤務とシステム上の計上に乖離が生じており、給与計算の前に勤務データを修正することが必須。そのため長年、経理を担当する代表のお母様が締め日の後に、1日5時間の作業×3日=毎月15時間ほどかけて勤務データを手入力で修正していた。作業負担を減らしたいと考えていたが、シフトを熟知していないとできない作業のため他の事務員では代わることができず、面倒かつ属人的な作業が続いていた。
課題3.リアルタイムで残業時間の把握ができない
締め日後のデータ修正作業を経てはじめて個人の残業時間が明らかになるため、管理者側は感覚的になんとなく「この人は残業が多いな」という認識はあったが、リアルタイムでは分からないため助言や改善の提案には至らなかった。極端な残業は従業員の健康維持はもちろん、翌日のパフォーマンスが落ちて品質にも影響が出る恐れがあるため注意しなければならないという危機感があった。また、2023年4月からは月60時間超の残業が割増賃金の対象となるため、残業時間の適正化・平準化が命題だった。
課題4.紙の管理簿の存在
個人の打刻ミスや有給の申請は紙で提出しているため、管理の煩雑さも問題になっていた。
レコル導入の決定要因
1.ひとり月額100円で勤怠管理のすべてが完了する
類似システムを5社以上比較したが、レコルが圧倒的に安く、高額な他社システムと比較しても機能上なんの遜色もないどころかレコルの方が見やすく使いやすいと感じた。給与奉行との連携も可能であり、最安で使いたい機能をすべて備えることができた。
2.高額な導入支援費用や無駄な初期費用がかからなかった
当初検討した勤怠管理システムは、導入支援費用がかかり、初期費用が高額なものだったが、勤怠管理に必要な項目は決まっているため過剰なサポートは不要だと考えていた。レコルは無駄な費用がかからないので採用を決めた。
3.ビジュアル的に分かりやすく、操作も簡単だった
管理画面が見やすく、勤怠状況がもっとも簡単に把握できるのがレコルだった。お試し登録時には初期設定として使用例がすでに入力されていたため、少しずつ変えながらすぐ利用できた。ホームページのデモ画面やヘルプページも分かりやすく、スムーズな導入が実現した。予約制の電話サポートが何度でも無料で使えるため、不明点はすべて電話で解決できた。
導入後レコル導入の効果
効果1.月60時間超の残業がゼロに
以前は勤怠を締めてからでないと残業時間の把握ができないため、残業時間の合計がAさんは月30時間、Bさんは月80時間…と、残業時間に2倍以上の差がつくこともあった。レコルにより残業時間を可視化することで、残業がひとりに集中しないよう業務の割り振りを変更したり、働きすぎないよう未然に声かけを行ったりできるようになった。結果、毎月2、3人は月の残業時間が80時間~90時間の人が出ていた状態から、レコル導入後の半年間で月60時間を超えたのはたった1度だけ。(1名やむを得ない業務があったため)。職長の裁量で作業分担が上手く機能している。
効果2.多能工化の推進による従業員レベルの底上げ
レコルの導入により、その人しかできない作業があると残業の偏りが発生することを改めて認識した。作業時間を根拠に担当替えや新たなスキルの習得を奨励し、多能工化を推進した。その結果、従業員全体のレベルの底上げが実現した。
効果3.使い勝手はそのままに、勤怠の完全な自動化が実現
レコル導入後は個別設定が可能になり、製造課もシフトに関わらず自動で1日8時間を過ぎると残業とみなすことができるように。紙による申請や、締め日後の修正入力の手間がなくなり、勤怠管理の自動化が実現。
個人ICカードの表と裏にテプラを使用して記名し、赤と青で色分け。タイムカードの運用と同じようにピットタッチにかざした後に裏替えしてカード入れにさすことで、以前と同じようにカード置き場をひと目みるだけで誰が出ているかが分かるようにした。
勤怠管理の流れ
毎月15時間かけていた修正入力作業が不要に
導入前
従業員は毎日出勤時・退勤時にタイムカードを打刻。打刻ミスは紙で申請。
締め日の後に担当者が1日5時間×3日ほどかけて勤怠データの手修正を行い、確認作業を行う。
勤怠データの手修正が完了したら、給与システム(給与奉行)を使用して給与計算を行う。
導入後
従業員は毎日出勤時・退勤時に個人カードをピットタッチにかざす。
打刻ミスや打刻忘れがリアルタイムで把握できるため、管理者がその日のうちに確認・修正を行っている。その為、締め後の集計が10分程度で完了出来るようになった。
締め日には経理担当者が勤怠システムを確認後、そのまま給与計算に移る。
お客様インタビュー圧倒的な安さと見やすさで、すぐに導入を決めました。
Q: なぜレコルを選ばれましたか?
実は導入の1年半ほど前から、ほぼレコルに決めていました。ネット検索でひと目見て、圧倒的な安さとデモの分かりやすさを実感し、
「レコルの他にないか?」と思いながら5社以上を比較・検討しました。勤怠管理というのはその性質上やりたいことはある程度決まっていますので、初期費用や手厚い導入支援に数十万円もかける必要はないと思います。また、月額200円、300円するレコルより少し高い勤怠システムも見てみましたが、正直言って違いが分かりませんでした。レコルなら月100円で同じことができて、しかもビジュアルとして見やすい。やはりこれしかないと思いました。
Q:お試し利用期間中にスピード導入に至った理由は?
ネットでデモ画面を見ていたため、イメージはできていました。利用者登録は1日で終わり、集計に関わる設定も3日間ほどですぐ終わりました。初期設定がすでに入力されていたので、少しずつ自社に合うように変えながら入力できたので簡単でした。少し触ってみてやはりいいなと思ったのと、ヘルプページが分かりやすく自分でできそうだと感じたので、導入に関する不安もありませんでした。勤怠の締め日に合わせて導入したいと考え、すぐに導入を決めました。
(初期設定表示)
Q: 当初iPadと迷われていましたが、ピットタッチを選ばれた理由は?
タイムカード置き場にiPadを置くという案もありましたが、8時始業の人が多く、打刻のために並ぶ列ができてしまうと思い、ピットタッチにしました。iPadの場合は1人ずつ画面をスクロールして自分の名前を探さなければなりませんが、ピットタッチならスムーズです。また、食品工場のため、工場内はスマートフォンの持ち込みが禁止です。そのためタイムカードとしての使い方をあえて残し、工場の入口に置いたカードの色(赤・青のテプラ)を見れば誰が出勤しているかが分かるようにしました。
終業後は各自がスマートフォンでログインすれば勤怠状況を見ることができるので、従業員側の使い勝手はほぼ変わらず、システム化による管理メリットを享受できたのが良かったです。
Q: レコルによる勤怠管理を発端に多能工化を行い、残業を減らす取り組みに成功された背景について、詳しく教えてください。
レコルを導入する前から、感覚的には当社の製造部門の中には、いつも残業している人とそうでもない人がいることは分かっていました。しかし、今までは締め日を過ぎてからしか実際の残業時間が分からなかったため、各人員の業務分担が公平か?また、各作業にかける標準作業時間は適正か?といった評価をする判断材料がありませんでした。
レコルを見るようになってはじめて、同じ作業にAさんは〇時間、Bさんは〇時間かかる、といった客観的な作業時間を把握できるようになりました。データを元に、職長が作業効率を良くするために指導を行ったり、時間数に対して担当業務が多すぎる人がいたら作業を他の人に分ける、残業が続いている人がいたら、作業の一部を他の人に代わってもらう…といった状況に応じた指示が出せるようになりました。
Q: 4月から月60時間超の残業が割増賃金となりましたが、貴社では対象者がいなくなったとお聞きしました。
2023年4月の割増賃金の適用については、あくまでもきっかけだったと考えています。残業代のコスト負担増も不安でしたが、それ以上に問題だと考えていたのは長時間労働による品質の低下です。
食品製造を行っているため、衛生面や安全面から食品や機械の取り扱いにはただでさえ気を使います。また、せんべいの焦げのチェックなど、注意力と集中力が必要な作業や、包装などの細かな作業も発生します。無理をして残業すると、翌日の作業にミスが生じるという傾向は確かにあります。さらに、体調を崩して休まれると、人員が少ない日はとても困ります。そこで、会社として絶対に月60時間以上残業する人を出さないようにしようという方針を打ち出しました。
レコルのデータを元に、職長が中心となって作業分担について改善を行いました。いまは残業の平均が多くても月40~50時間になるよう配慮しています。また、レコルを導入したことで、改めて「多能工化の重要性」を感じました。代わりがきかない人材が残業に陥るケースが多いため、それぞれが担当できる業務の幅を増やして従業員レベルの底上げを図りました。
半年たった今、「今月の残業が多すぎるので、そろそろ退勤してください」と、個別に声をかける必要がほとんどなくなりました。作業分担の適正化が実現したのと、従業員自らが短時間で成果を出すことを意識した結果だと思います。勤怠の見える化を実現したレコル導入の効果を実感しています。
Q: レコルを使って、今後やっていきたいことはありますか?
有休の管理をまだ自動化していないので、今後登録したいと思っています。有休付与のタイミングと前年の繰り越し日数が一人ひとり異なるため、長年紙の管理簿を使ってきました。レコルでは追加料金不要で有休の管理もできるため、利用すればラクになることは間違いありません。
当社の従業員の中には真面目でつい働きすぎてしまう人がおり、こちらから言わないと有休の取得が年5日に満たない恐れがあることも課題です。12月が繁忙期のため、有休を取り忘れて12月に大量に有休消化されると業務に支障が生じるため、計画的に休みを取ってほしいという狙いもあります。
Q: レコルをご検討中の方に、一言お願いします。
レコルのいいところは、月100円だけでオプション費用も発生しないので、まずは単純な勤怠管理から小さくはじめて活用の幅を広げていけることだと思います。当社も見切り発車で導入を進めましたが、操作で分からないことがある時は電話で教えていただけるので、とても助かっています。実際に給与奉行との連携を行う際に操作が分からず予約制の無料電話サポートを利用したところ、すぐ解決できました。勤怠管理に悩んでいる企業がいたら、レコルを教えてあげたいです。
渡辺様、インタビューのご協力ありがとうございました。
お客様プロフィール
商号 | 有限会社 米菓工房 和(なごみ) |
所在地 | 栃木県宇都宮市宝木本町2051-2 |
代表者 | 代表取締役 渡辺 亮介 |
設立 | 2004年(平成16年)10月28日 |
URL | https://www.beika-nagomi.co.jp/ |
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